冷めることのない嫉妬。

淫らな表情。
ソレさえも、他の奴に見せたの?
そんな表情を。
他の奴にも。

そうやって腰を揺らして
甘い声を出して

繋がっているのに

モットソクバクシタイ。

俺に縛り付けたい。

キミは俺のモノ

だから…ね?



キミのその肌に鋭く爪を立てて
血が滲むまで食い込ませて

引っ掻いて
二度と消えないように
刻む。

『ぃっ…あぁ…っ!!』

苦痛に歪むキミの表情。

本当は痛みが好きなんだろう?

こんなにも声を上げて。

キミハオレノモノ…

爪の先が肌の上で文字を描く。肌の上に、紅い花が咲く。

これがキミを繋ぎとめられる、唯一の楔だから。



もう戻れない。
戻れる訳がない。



溢れる血を、舌先で舐めとる。
綺麗な、紅。

『ねがっ…やあぁ…っ!』

更に深く、爪を立ててやれば、キミは快楽に鳴く。

情欲を誘う声。

キミがそう誘うから
俺は止まることが出来なくなるんだよ。



俺はキミを離さない。
ずっと俺に縛り付けて
何処にも行かない様に…





鳴り響く音。

授業の始まり。

キミはこの空き教室の隅で、膝を抱えている。
小刻みに、身体を震わせて。両頬は涙に濡れている。

泣かせてしまった。
愛しすぎて
愛してるが故。

駆り立てる嫉妬心が
キミを傷付けた。

内面も
外面も。

側に寄ってキミに触れると
キミの身体は跳ね上がった。
身体の震えは止まることがなくて
そして涙も、流れ続けていた。

俺は何てことをしたのだろう。

キミを傷付けて
無理矢理犯して
俺に縛り付けて

キミをどんなに恐がらせたのだろう。
ごめんな、俺はこんな奴だから。
傷付けることでしかキミを繋ぎとめることが出来ないから。

簡単な言葉なのに
俺には口にすることが出来ない。隅で蹲るキミと
ただそんな姿を見つめる俺。

触れればキミは怯えてしまうから
言葉をかけるのすら、恐い。

キミは俺を嫌いになった?

沢山傷付けて
内面まで刔りとられて
仕舞いには俺に消えない様な痕を残されて。

ただ一言
せめて一言、
キミに謝れば良いのに。

キミに想いを告げる前に
それよりも先に痕を残して
キミを俺に縛り付けて



『タケ…』

キミの名前を呼んでみる。
すると、また身体が跳ね上がる。

声をかけられることも恐い?

せめて、
せめて誤解だけはしないで欲しい。

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