ベッドの上で、くまをぎゅぅっと抱き締めて、俯いていた。
そうしていれば、何時かは彼がきっと来てくれると思ったから。
ずっと、ずっと待っていた。俺は今でも待っているし、くまだってきっと待っているはずだ。
きっとまた彼は、急に何の前触れもなく、俺の目の前に現れるのだろう。
あの日と同じ、優しく微笑みながら…。
今日もまた、くまと二人で彼を待つ。
一日中待っても彼は来ない。
だから俺は寂しくて、悲しくて、目に涙を溜めたけど、泣いてはいけない。そう思って何時も涙を堪えた。
するとくまも、寂しそうにしているように見えた。
悲しそうな目をしていて、俺とその寂しさを分け合っていた。
心臓がぎゅぅっと痛くなって苦しかったけど、仕方ないんだって言い聞かせて、耐え続けた。
くまがそんな思いをしていたかは解らないけど、俺はくまに寄り添って、縋り付いて、痛みを耐え続けていた。
ズキズキと痛む心臓の所為で、俺は呼吸が詰まった。
目はずっと潤んでいて、涙を溜めたままだったし、きゅうっとする心臓は、どくどくと脈打つ速度が速くなっていった。
苦しくて声も出ないし、たとえ声が出たって、助けてくれる人なんか居ないんだけど。
涙をポロポロ零したまま、脈打つ心臓をどうにかしようと胸を掴んでも、大して変わらなかった。
何時も何時も、コレを繰り返していた。
早く救われたかった。
早く助かりたかった。
早く逢いたかった。
早く一日が終わるように、俺はくまをぎゅっと抱き締めて、眠りに着く。
くまに頬擦りをする。まるで彼に頬擦りをするように。
また夢の中に、身を委ねた。
あとがき
天使様〜の第二部。
先は長そうです;;
頑張って更新スピード上げていきますー。
あぁ、アズシャニの筈がある意味くまシャニ(違)
お目汚ししました;
2004.09.28 柊 藍司