だって、俺にとってそれは『不可能』なものだから。





相反するココロは全ての邪魔をする。




それでも、俺は・・・俺が選んだものは・・・。















『 Blue Rose を貴方に… 』

















俺はKAT-TUNというグループに所属している。


毎日が楽しくてしかたがない・・・今までは。


最近、俺には一つの悩みがあった。






「聖ーっ。」

「何だ?」

「一緒に帰ろう?」



そう…原因はこいつ、同じグループの田口淳之介だ。


俺は・・・田口が好きなんだ。


ああ"ーっ!!ったく、俺だってわかってるんだ。



俺が男で、あいつも男だって事くらい・・・わかってるんだ。



けど、気づけばいつも目で追っていて。

悲しそうな表情のときはほっとけなくて。

笑っているときは俺も嬉しくなる。


どうしようもなく愛しくて・・・。


おかしくなりそうなくらい・・・好きなんだ。






「聖、なんか今日変だよ?」

変な物でも食った?と笑いながら聞いてくる田口にドス黒い感情が渦巻く。



鎖で繋いげばいい。

そうすれば、ずっと俺の傍にいる。



泣いても、懇願しても・・・。




「何でもねぇよ。」



何考えてんだ、バカか?俺は。



「変な聖〜。」

「お前より変じゃねえよ。」

「あ、言ったなっ!」


むぅ、と頬を膨らませて言う田口に「嘘だから、そんなにむくれんな。」と言った。



そう、これでいいんだ。

この距離が一番 丁度良い。









久しぶりにオフになり、一人で休日を満喫していると部屋に着信音が響いた。

最近お気に入りのメロディ。この設定をしている人はただ一人。

「もしもし。」

数秒の間があり、電波が悪いのか?と思い一度耳を離してディスプレイを見ると大丈夫なようだ。

あとはあっち側が悪いのか・・・。

『あ、もしもし。俺・・・あのさ〜ちょっと相談に乗ってもらっても良い?』

少し暗い声で尋ねられた、いいけど。と返すと田口は消え入りそうな声で言った。

『俺、好きな人ができて・・・。』

『・・・これから何処かで会って話さねぇか?』

『うん。じゃあ、あの公園で・・・。』

公園とは、俺たちがよくふざけて遊んだ場所。

俺にとってはかけがえの無い…場所。








走って公園に行くと、田口はもう来ていた。

「話してみろよ、最後まで聞いてやるから。」

俺はそう言って田口の隣に座った。

「俺・・・。」

ポツリ、ポツリと自分の気持ちを語り出した。

いつもの明るい田口はそこにはいなく、そしてこの姿も田口淳之介自身なのだと感じた。

「この想いを言うことも・・・不可能なんだ。」




「これ、やるよ。」

俺は一本の薔薇を田口に渡した。


「青い・・・薔薇?」



「ああ、花言葉は『不可能』って言うんだ。

元々は青い薔薇って存在しなくて、作ることも不可能って言われてたんだ。

だからこそ『不可能』っていう花言葉。でも、今はここに存在する。

不可能はない。だからお前も・・・・お前は頑張れ・・・。」



「ありがとう、俺・・・行ってくるよ。」




その後姿が見えなくなるまでずっと眺めていた。


目頭が熱い。




あの花のもう一つの意味。

俺にとって田口は不可能な存在。

叶わぬ夢なんだ。





想いを伝えると俺は田口といられなくなる。

想いを伝えず閉じ込めると一緒にいられる。







そして俺が選んだのは『一緒にいられる』ことなんだ。





幸せになれよ。






―― 淳之介。




















+ + + + + + あとがき + + + + + +

ごめんなさい!!

一周年記念なのに悲恋でした;;

それに一ヶ月も遅れてしまって・・・ああ、自分が情けない。(嗚呼、無情/笑)

改めて、一周年おめでとうございます!!

サイト運営大変ですけど・・・お互いに頑張っていきましょいvv


凪ちゃんありがと〜vやっぱ聖は純だね…ラヴだね。(ハ)

悲恋とか好物だから嬉しい限りですよv

自分でも一周年に気付いてなかった馬鹿ですから☆

これからもお互いがんばっていきま〜っしょい!!(笑)

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