優しい嘘。
離れたのは、嫌いだからじゃない。
あたしが貴方を解らなくなったから。
貴方はもう、あたしのモノではない。
きっと、既に他の誰かのモノなのだろうから。
貴方があたしに言ってきた嘘は
とても優しい嘘ばかりでした。
滅多に愛を語らない貴方は
優しい嘘ばかりであたしを包んでくれた。
あたしの中で、貴方の優しい嘘は
永遠に、色褪せることはないでしょう。
永遠に、この傷が癒えることはないでしょう。
これで貴方を、忘れられずにいられるのでしょう。
2004.10.15 柊 藍司